外壁塗装のアフターサービスや保証が無効に!?トラブル実例と回避するための対処法

外壁塗装は、施工料金や工事内容ばかりに目が向けられがちです。

しかし、実は忘れてはならないのが、塗装工事終了後の保証やアフターサービスの内容です。

例えば、家電製品なら保証がついていますね。故障があれば、メーカーが修理や交換に応じてくれるものです。

外壁塗装にも同じように保証があり、主に外壁の塗膜を何年間保証するのか明記されています。

しかし、保証は一部の悪徳業者により悪用され、後々トラブルを生じることがあります。

また、優良塗装業者であっても、倒産した場合は保証が無効になります。

ここからは、外壁塗装工事終了後も長く安心して暮らすための保証について説明し、さらに保証トラブルを回避するための対策をお伝えします。

1.塗料メーカーの品質保証

外壁塗装の保証は、大きく分けて2種類あります。塗料メーカーが出す「メーカー保証」と、外壁塗装業者自身が出す「自社保証」です。まず、メーカー保証について詳しく説明します。

メーカー保証は期待薄

一般的に、自動車業界ではリコールがあればメーカーが無料で修理してくれます。

では、外壁塗装業界も同じように、塗料を使って不具合が出た場合、メーカーが塗り直しなどを保証してくれるのでしょうか。外壁塗装業界にこの常識は当てはまりません。

外壁塗装に用いる塗料は「材料」です。施工業者の手に掛かってはじめて塗膜という「製品」になります。

材料である塗料自体は完璧だったとしても、施工業者の技術不足や手抜き工事などにより、塗膜はその性能が十分に発揮できない可能性があります。

ですから、塗料メーカーが戸建て住宅に対して一律に保証を出すことができないのは、当然のことだと言えます。

塗料メーカーが保証を行う「認定施工店制度」

このような事態を打開しようと、「認定施工店制度」などの取り組みも行われています。

塗料メーカーの技術研修会に参加し、信任を得た施工業者による工事にはメーカー保証が可能になったのです。

塗料メーカーが業者を審査するので手抜き工事の心配は減りますが、メーカーにより審査基準が異なるため、絶対に安心だとは言い切れません。

また、施工業者の落ち度でトラブルが起きた場合、メーカー保証は無効になるので気を付ける必要があります。

2.塗装業者が品質の保証を行う「自社保証」

前述の塗料メーカーによる保証が付いているなら、それに越したことはありませんが、期待しすぎるのも考えものです。

本来なら、工事の品質保証は塗装業者が責任を持つべきだからです。

一昔前は保証制度のない業者も数多く存在しましたが、最近では多くの業者が施工品質の保証を行っています。

これを自社保証、または独自保証などという呼ばれ方をします。

ただし一律に「保証」と言っても、施工業者や工事内容により保証期間や保証対象が異なるので注意が必要です。

塗料の種類による保証期間の例

塗料の種類による保証期間は、施工業者により異なります。

例えばシリコン塗料なら、正しい施工を行った場合、塗料の耐久年数は10年程度と言われています。当然、保証期間は10年より短くなります。

次に挙げる保証期間はあくまでも一例ですので、目安としてご参照ください。

・ウレタン樹脂塗料:5~6年
・シリコン樹脂塗料:7~8年
・断熱塗料:7~8年
・フッ素塗料:10年
・光触媒塗料:10年
※屋根は外壁より劣化しやすいので、通常はこれよりも短くなります。

保証の落とし穴「保証対象外」

では、保証期間内であれば何でも修繕工事をしてくれるのでしょうか。答えは「NO!」です。

例えば、シリコン塗料で塗装工事を行うと保証期間は7~8年です。塗装工事後3年でひび割れが発生すれば、「保証期間内だから修繕工事をしてもらおう」と考えるのは当然です。

しかし、修繕工事を行うのはそれほど簡単ではありません。

実は、外壁塗装の保証範囲にひび割れは含まれていないことが多いのです。

一般的に保証の対象となるのは、外壁塗膜のはがれなどの施工不良のみになります。

では、なぜひび割れは保証対象外なのでしょうか。

街を歩けば、外壁にひび割れが入っている建物を見かけることがあると思います。それらのひび割れは、すべて手抜き工事などの施工不良によってできたものではありません。

もともとの構造体の不具合、地盤の緩さや地震などの影響、車道を通る車の振動などからもひび割れは発生します。

つまり、外壁のひび割れは比較的発生しやすく、さらに原因を特定するのが難しいため、塗装工事の瑕疵だと判断しにくいのです。

さらに、保証の範囲は、ほとんどの場合が外壁の塗膜だけに限られています。木部や鉄部は保証がない、または2~3年のことがあるので注意が必要です。

「保証対象外」については塗装業者間での常識であり、一般的には広く知られていません。

特に自社保証は業者により内容が異なるので分かりにくく、さらに保証書を隅から隅まで確認するのは面倒なことから、非常に誤解を生じやすくなっています。

もちろん、塗装業者が保証内容について丁寧に説明をしなければなりませんが、私たち消費者もしっかりと確認しておきたいところです。

また、自然現象や不可抗力に起因するひび割れ以外にも、さまざまな要因で保証対象外となるケースがあります。保証書に記載されている例を挙げますので参考にしてください。

・天災や火災などの自然現象や不可抗力に起因する場合
・家の所有者が不適切な使い方をしたり、維持管理に努めなかった場合
・増築やリフォームなどで、工事請負業者が保証部分に手を加えた場合
・建物の構造上の欠陥や劣化などに起因する場合

3.保証にまつわるトラブル実例と対処法

塗装工事は人の手によるものなので、工事終了後「絶対に」不具合が起きないとは言い切れません。

万が一、工事後に外壁の剥がれなどが起きても、誠実な塗装業者なら修繕工事をしてくれます。

しかし、万が一に備えたこの品質保証制度とは名ばかりで、中身のない保証制度を進める悪徳業者や、そもそも保証制度のない業者も存在します。

ここからは、外壁塗装の保証にまつわるトラブルの実例を挙げ、その対処法をご紹介します。

トラブル実例「保証書がない!」

塗装の保証書トラブルで特に注意が必要なのは、保証書がないケースです。

さまざまなパターンがありますが、契約時には「保証が付いている」と口約束をするだけで、実際に保証書を発行することはありません。

工事終了後、手抜きにより2、3年で塗装の剥がれなどが起きて連絡しても「保証書がないので対応できない」と一蹴されます。

また、他にも「ひび割れの起きない塗料だから保証は必要ない」と嘘をついて保証書を渡さないケース。

さらに、「今日契約してくれたら安くします」と言って契約を急ぎ、保証の有無を確認する時間を与えないケースなどがあります。

トラブル実例「施工業者の倒産で保証が無効に!」

契約のために長期保証を謳い文句にし、計画的に倒産する悪徳業者も存在します。

例えば、シリコン塗料の保証期間は通常7〜8年です。しかし、「保証期間は10年!他社よりも長くて安心」というセールストークで消費者を騙して契約するのです。

前述の通り、シリコン塗料の耐久年数は10年と言われています。周囲の環境などにもよりますが、10年近く経てば塗膜はかなり劣化してきます。

このような塗料に10年もの保証を付けると、どうなるでしょうか。保証期間内の9年目ギリギリまで、無料で塗り替えを希望する人が多くなります。これでは当然のことながら業者が赤字経営になります。

このように、契約のためだけに甘い言葉を巧みに用いる業者は、工事終了後に計画倒産し、連絡がつかなくなることがあります。

塗装業には資格も試験も必要がないため、他の業種に比べると始めるのもやめるのも比較的簡単なのです。

このような計画倒産を行うのは、訪問販売業者に多く見られるので注意が必要です。地域密着型の塗装店でたびたび倒産させるのは難しいからです。

保証書トラブルを回避するための対策

保証書に関する誤解を含め、さまざまな保証トラブルの事例を見てきました。トラブルを回避するためには、次のような対策が不可欠です。

□保証書は必ず発行してもらう

□保証書の内容をしっかりと説明してもらい確認する
・保証の対象部分(外壁の塗膜、鉄部、木部、シーリング(コーキング)、防水工事、タイルなど)
・塗膜の状態(剥がれ、ひび、色褪せなど)
・保証期間(保証対象部分それぞれの保証期間)

□自社保証以外に「第三者保証(団体・組合保証)」が利用できるか確認

□計画倒産は不可避なので、業者選びに気を付ける

まず、保証書を発行しない業者は、手抜き工事で暴利をむさぼり、数年で劣化しても責任を負う必要がないと考える悪質な業者です。

保証書がない場合、「言った、言わない」の水掛け論になってしまうので、保証書は必ず発行してもうことが大切です。

さらに、外壁塗装の保証は、保証期間が長ければ良いというものではありません。

保証書の内容をよく確認し、保証対象となる部分や不具合の状態、さらに保証期間をしっかりと把握しておくことが大切です。

また、万が一の倒産に備えて、施工業者に「第三者保証(団体・組合保証)」が利用できるかも確認しておくと安心です。

倒産第三者保証(団体・組合保証)とは、その名の通り、施工業者が加盟している団体や組合(=第三者機構)による保証制度です。

たとえ業者が倒産しても第三者機構が瑕疵を保証するので、安心できる制度だと言えます。

そして、何より大切なのは、業者選びの段階で保証に関するトラブルを起こす悪徳業者を排除することです。

保証書を発行しない業者が論外なのは言うまでもありませんが、保証内容を丁寧に説明できない業者、さらに保証対象になった・ならなかった事例について言葉を濁す業者は避けた方が無難です。

4.アフターフォローがある業者ならさらに安心

外壁塗装のアフターフォローは業者により内容が異なりますが、主に「定期点検」です。

完了後から1年目、3年目、5年目…と間隔を開けて点検し、早めにトラブルを解決してくれるサービスです。

普段、私たちは外壁や屋根をじっくりと観察することはありませんので、プロの視点から劣化状況をしっかりと点検してもらうと安心です。

この定期点検は地道な作業であり、決して利益の出る作業だとは言えません。

だからこそ、訪問販売などの悪徳業者は工事後に点検もなく放置することが多いのです。

言い換えれば、自社保証に加えてアフターフォローを付ける業者なら誠実な対応が期待できます。

見積もりの際には、アフターフォローについても詳しく聞いておくことが大切です。

5.外壁塗装の保証で泣かない!トラブル回避のための鉄則のまとめ

外壁塗装のトラブルの原因の多くは、施工後の不具合です。高額の費用を払っても数年で外壁の剥がれなどが起きては困りますよね。

施工後も長く安心して住み続けるためにも「保証」の内容や期間をよく確認し、把握することが重要です。

ただし、中には長期保証を謳って騙す悪徳業者もいるので、信頼できる業者を探すことが外壁塗装成功への近道です。

見積もりを行う際には、総額費用だけでなく、施工会社の提示する保証内容やアフターフォローの有無についても確認し、納得のいく外壁塗装業者に依頼しましょう。

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