サイディング外壁のリフォーム費用は!?サイディングの種類と耐用年数

サイディング外壁のリフォーム費用は!?サイディングの種類と耐用年数

従来、日本の住宅ではモルタル塗りがほとんどでしたが、近年はパネル壁材のサイディングボードが主流となってきました。

サイディング仕上げの外壁の塗り替えを検討しているみなさんは

 どんなリフォーム方法があるのか?
 費用はどのくらいかかるのか?
 なるべく安く済ませたいけど、どうすればいいの?
と悩んでいることでしょう。

ここでは、サイディングの種類や特徴、塗装や張り替えなどリフォームの方法や費用について詳しく解説します。マイホームの外壁がサイディング仕上げの方は、まずは予備知識としてご覧ください。

サイディングとは?

サイディングとは「サイディングボード」の略称で、一般的にはサイズが決まったパネル外壁材のことを指します。

日本建築仕上材工業会の調べによると、既存住宅の70%の住宅がサイディング仕上げで、新築住宅に至っては99%がサイディング仕上げを採用しています。

今、マイホームの外壁塗装を考えている方の多くも、サイディング仕上げの外壁の住宅に住んでいる方が多いはずです。

従来の外壁は骨組みの上に防水シートを貼り、その上にラス網と呼ばれる金網を張ってモルタル材を塗り塗装するという手間のかかる工程が必要でしたが、

サイディングは板状のパネルを張り付けるだけで外壁が完成します。

【元プロ業者の一言】
2000年初め頃、ある熟練の外壁塗装職人が「私はもう引退する」と宣言しました。その原因がサイディング。大手住宅メーカーの工場を見学したところ、工場で機械塗装されたサイディングボードが大量に生産している現場を見て「これから外壁塗装業界は下火になる」と感じたため、引退を決意したそうです。当時は「塗り替え不要の夢の建材」と言われていたサイディング。統計データはありませんが、サイディングの普及によって引退した塗装職人はかなりの数だったでしょう。

サイディングが選ばれている理由

サイディングが選ばれる最大の理由は「施工の簡略化と工期の短縮」です。

工場で仕上げ塗装まで完成した状態で出荷されたサイディングボードを使用することで、外壁塗装という工程が省略できるため、新築住宅の多くはサイディングを採用しています。

1つの工程が省略されることで建築費用も抑えられるため、施主にとってもメリットは充分でしょう。

サイディングボードは、カラーや柄などのデザイン性に優れており、通気工法にも適した外壁であるのも人気の理由の一つ。

塗り替え以上にリニューアル感があるため、元々はモルタル仕上げだった外壁をサイディング仕上げにリフォームする方も増えています。

主要なサイディングメーカー

国内でサイディングボードを提供している主要なメーカーは3社です。
【ニチハ株式会社】
100種以上のラインナップと豊富なデザインで人気のメーカー。モエンシリーズなどの窯業系サイディングが好評で、国内シェアの40%以上を占める最大のメーカーです。
【ケイミュー株式会社(kmew)】
商品が豊富であることはもちろん、一般地域用と寒冷地用のサイディングも用意。デザイン性も高く、シェア1位のニチハと並んでサイディング業界を牽引しているメーカーです。
【旭トステム外装株式会社】
多彩なデザインやカラーバリエーション、高い耐久性を誇るカーディナルのシリーズが人気のメーカー。国内シェアは12%。ニチハ・ケイミュー・旭トステムの3社だけで国内シェアは90%を占めています。

サイディングの種類と耐用年数

サイディングボードの種類は大きく分けて4種類。種類別に特徴や耐用年数を紹介しましょう。

窯業系サイディング…耐用年数:7〜8年

サイディングといえばコレ!というほどのシェアを誇るのが窯業系サイディング。新築住宅の70〜80%は窯業系サイディングを採用しています。
密度が高く硬質であるため、耐震性・遮音性・防水性・防火性に優れているのが窯業系サイディングのメリット。色やデザインのバリエーションが豊富で、マイホームの意匠性を高めることも可能です。
ただし、セメントなどが原料となるためパネル1枚あたりの重量が大きくなり、建物に負荷がかかります。衝撃などによる破壊も起こりやすいのがデメリットだと言えます。

金属系サイディング…耐用年数:10〜15年

リフォームで採用されることが多いのが金属系サイディング。
軽量で建物に負荷がかかりにくく、耐久性・耐震性・防水性に優れています。工場出荷時に断熱材が裏打ちされているものが多く、断熱性に優れた丈夫なサイディングボードです。
金属系と聞くと無機質なデザインを想像するかも知れませんが、デザインやカラーバリエーションも豊富に用意されています。

木材系サイディング…耐用年数:10年

天然木を使用したサイディングボードが木材系サイディングです。
木目の質感や温もりがありオシャレな建物になるので人気ですが、材質が木であるため耐水性・耐火性が弱く、こまめなメンテナンスが必要になるというデメリットがあります。

樹脂系サイディング…耐用年数:10〜20年

塩化ビニル樹脂で作られたサイディングボード。
ヒビ割れなどの劣化が起きにくいのが特徴ですが、主に欧米住宅に採用されており日本での普及率は低めです。需要の低さと相まって現状では施工できる業者が限られています。

サイディングの劣化症状とは?

ここからは、住宅の外壁材におけるシェアの70~80%を占める窯業系サイディングについて詳しく紹介しましょう。

窯業系サイディングは、モルタル仕上げの外壁と比べるとヒビ割れなどの劣化症状は起きにくく、目立たないのが特徴です。

ただし「まったく劣化しない」というわけではありません。

サイディングが建材市場に登場した当初は「永久に塗り替え不要の夢の建材」と言われていましたが、

実際に施工してみると数年で劣化症状が発生し、やはり定期的なメンテナンスが必要であることが判ったのです。

メンテナンスのポイントは、シーリング(コーキング)(シーリング(コーキング)や、住宅に合わせてカットしたサイディングボードの切断面・表面です。

シーリング(コーキング)のヒビ割れや剥離

サイディング仕上げの外壁で最初に劣化するのは「シーリング(コーキング)(シーリング(コーキング)」と呼ばれる部分です。意外にも、サイディングボードよりも先に隙間を埋めた材料が傷んでしまうんですね。
シーリング(コーキング)には、サイディングボードや窓周りの隙間などをふさぎ、水の浸入を防ぐ役割があります。ヒビ割れや破断、剥離などが起きたシーリング(コーキング)材は浸水するおそれがあるので、早期の段階で補修することが大切です。

【元プロ業者の一言】
シーリング(コーキング)(シーリング(コーキング)は、柔らかいゴム材のようなイメージで乾燥しても弾性があります。古くなった輪ゴムが白化して切れてしまうように、長い間外気にさらされていると硬化してヒビ割れを起こし、その隙間から雨水・夜露・湿気が侵入して建材にダメージを与えてしまいます。特に直射日光が当たる面や湿気が強い面は定期的にチェックしておきましょう。

サイディングのヒビ割れや反り

サイディングの基材は吸水性があるため、塗装によってできる塗膜で防水性を補っています。塗装が劣化してしまうと、吸水性のある基材が丸裸になってしまうため、サイディングボードに水分が浸透してしまい、ヒビ割れや反りの原因になります。

【元プロ業者の一言】
サイディングボードの塗装の劣化を見極めるサインは「チョーキング現象」です。塗膜の表面が劣化すると、塗料に含まれる色の成分である顔料の粒子が表面に浮き出てきます。サイディングボードを手でサッとひとなでしてみましょう。白っぽい粉やサイディングボードの色と同じ色の粉が手に付着するようであればチョーキング現象が起きている証拠。早めにメンテナンスを検討しましょう。

リフォーム費用の相場とメリット・デメリット

サイディング仕上げの外壁をリフォームする場合、大きく分けて3種類の方法を選択することになります。張り替え・塗り替え・シーリング(コーキング)工事の3種類ですが、費用や施工方法に大きな差があるので、どの方法が最適かをしっかりと見極めましょう。

※上記費用は一般的な2階建て住宅(30坪)の参考工事価格です。

「張り替え」の費用相場と特徴

サイディングをリフォームする際に費用がもっとも高くなる方法が張り替えです。張り替えといっても2種類の施工方法があります。

張り替えには、

①既存のサイディングボードを剥がして、新たなサイディングボードに張り替える方法
②既存のサイディングボードの上から新たなサイディングボードを重ね張りする方法

の2とおりの施工方法があります。

①の張り替えにはサイディングボードの材料費だけでなく、張り付け作業、出隅工事、胴縁工事、シーリング(コーキング)工事などの工事費用、古いボードの撤去費用などを含めて180~230万円程度の工事費用が必要です。

一方、②の重ね張りは①の施工方法よりコストを抑えることができ、相場は150~200万円程度です。ただし、既存のサイディングに反りや剥がれなどがあり劣化が著しい場合、重ね張りを行うのは難しいとされています。

塗装の場合シリコン塗料なら100万円前後で収まるので、塗装と比べると張り替えには2倍近くの費用がかかることになります。

「塗装」費用の相場と特徴

サイディング仕上げの外壁を美しくしたいが、予算が気になる…という方にオススメしたいのが「塗装」、つまり「塗り替え」です。

既存のサイディングボードに少々の色あせなどがあったとしてもヒビ割れなどの重大な症状がなければ、張り替えをしなくても塗装を塗り替えることで十分に美しく蘇り、防水機能も再生します。

気になる費用の相場ですが、床面積30坪の二階建て住宅なら80~150万円程度が相場。張り替えと比べるとグッと安い金額でサイディングが美しく蘇ります。

ただし、サイディングボードの種類によっては、塗料との相性が悪いと時間の経過によって塗膜の膨れや剥がれが発生する場合があります。

「こんなはずじゃなかった!」というトラブルを防ぐためには、塗料の知識やサイディング塗装の施工実績が豊富な塗装業者に依頼することが重要です。

【元プロ業者の一言】
サイディングボードにマッチしない塗料として挙げられるのが「弾性塗料」です。特に窯業系サイディングボードは貯まった熱が弾性塗料をプクッと膨れ上がらせてしまい、いずれは剥がれなどの原因になってしまうだけでなく、見た目もボコボコしていて気持ち悪い感じになります。これくらいの知識は外壁塗装職人としては基本なのですが、意外にもこのミスを犯す職人は少なくありません。

「シーリング(コーキング)」工事費用の相場と特徴

シーリング(コーキング)とは、サイディングのボードとボードの間を埋めるスキマ材のこと。

サイディング仕上げは、必ずボードとボードの間にスキマができるので、このスキマから水分が侵入するのを防ぐためにウレタンやシリコンなどを埋める作業のことを「シーリング(コーキング)」または「シーリング(コーキング)」と言います。

シーリング(コーキング)は施工品質によって劣化のスピードが左右されることが多く、シーリング(コーキング)厚が適正でなければ早期に劣化してしまうことがあります。

通常、シーリング(コーキング)工事は足場代などの節約のためサイディング外壁や屋根のリフォーム工事と同時に行うのが一般的。

「シーリング(コーキング)の劣化で室内に水が侵入している」というような事態が起きていない限り、シーリング(コーキング)のみのリフォームをする施主はまれです。

ただし、シーリング(コーキング)に破断や剥離などの大きな劣化症状が起きていても、サイディングや屋根の塗膜は劣化していない場合、シーリング(コーキング)のみのリフォームを行う場合があります。

シーリング(コーキング)工事には、
 打ち増し
 打ち替え
があります。

「打ち増し」とは、既存のシーリング(コーキング)の上からシーリング(コーキング)材を充填する方法。

「打ち替え」とはは既存のシーリング(コーキング)を撤去して新しいシーリング(コーキング)材を充填する方法です。「撤去」という工程がない分だけ打ち増しの方が費用は安くなります。

打ち増しの相場は12〜17万円程度、打ち替えの相場は15〜20万円程度なので「打ち増しのほうが3万円程度安くなる」というイメージです。

ただし、サイディングのリフォームを考え始めた住宅の場合、ほとんどが打ち増しでは対応できない状態にまで劣化していることが多いので、打ち替えで施工する方が多数でしょう。

【元プロ業者の一言】
施工する箇所によっては打ち替えよりも打ち増しの方が適している場合があります。例えば、窓のサッシに接する部分は打ち増しのほうが適している構造になっていることが多数です。打ち増しと打ち替えが混在する場合、どの部分が打ち増しでどの部分が打ち替えになるのかを、事前に塗装業者と一緒にチェックしておきましょう。

塗り替えの際の注意点

サイディング仕上げの外壁を最もお手軽な値段で美しく再生できるのが「塗り替え」です。

インターネットで検索してこちらの記事にたどり着いた方なら「できるだけ安くサイディングを美しく再生したい!」と考えているはずなので、

みなさんにオススメしたいのは塗り替えですが、いくつかの注意点があるのでしっかりとチェックしておきましょう。

「直張り工法」なら塗り替えはNG!

サイディング仕上げの外壁リフォームでまずチェックするべき項目が、サイディングが「通気工法」か「直張り工法」か、という点です。通気工法と直張り工法では外壁内部の構造が異なるため、基本的に直張り工法の場合は塗り替えはNGとされています。

通気工法とは?

通気工法とは、透湿防水シートの上に胴縁(どうぶち)を取り付け、胴縁の上にサイディングボードを張り付ける工法です。胴縁とは、木や金属でできた幅の狭い板状の建材で、胴縁の上にサイディングボードを張り付けることで壁材とサイディングボード内側の間にわずかな空間を生むことができます。
壁面内部に生まれた空間が通気層となり、壁内の湿気を外部に放出することができるので「通気工法」と呼ばれています。

直張り工法とは?

直張り工法とは、透湿防水シートの上に胴縁を取り付けずに、直接サイディングボードを張る工法です。

通気工法のように通気層がないため、シーリング(コーキング)の隙間やサイディングのヒビ割れなどから浸水すると湿気が壁内部にたまりやすくなります。

サイディングボードは水分を吸収しやすい性質のため塗膜にまで影響を及ぼし、膨れや剥がれが生じやすくなります。

また、冬場の寒さが厳しい地域では、壁内部に侵入した水分が凍結することでサイディングの劣化を早めてしまいます。

サイディングが普及し始めたころは直貼り工法を推奨する外壁材メーカーもありましたが、

壁内部に侵入した水分によって多数の不具合が発生したため、2000年以降は通気工法が標準的な工法となっています。

また、直貼り工法のもう一つの問題点は、シーリング(コーキング)の打ち替え時にカッターなどで透湿防水シートを傷付けてしまう恐れがあることです。

透湿防水シートに穴が開くと雨漏りの原因ともなりますので、メンテナンス時にも注意が必要です。

以上のことから、直貼り工法の場合は塗り替えではなく、張り替えが推奨されているのです。

劣化が激しい場合はクリアー塗装はNG!

タイル調など意匠性が高いサイディングボードの場合、上から塗料で塗り替えてしまうと意匠性を失ってしまうので「クリアー塗料」という透明な塗料を塗装して元の模様をそのまま残すことがあります。

クリアー塗装は、まさに「サイディングそのものがピカピカに生まれ変わった」と呼びたくなるほどの再生を実現しますが、

サイディング自体の劣化が著しいとクリアー塗料では劣化をカバーすることができないので不向きです。

クリアー塗装ができない場合は、目地を塗りつぶす、または目地とタイル表面の色を2色で塗り分ける施工方法のいずれかを選択することになりますが、

色分け塗装は非常に手間がかかるため、人件費が余計にかかる分だけ工事費用が高くなります。

業者によっては、金額の問題ではなく対応してくれないこともあるので、事前にしっかりと確認しておく必要があります。

サイディング仕上げの外壁にお住まいの方は、クリアー塗装で元のサイディングの意匠を残したいと希望する方も多くいますが、

ほとんどの場合、サイディングの劣化が進んでおりクリアー塗装はできない状態になっています。

クリアー塗装を希望する場合は、遅くとも新築または前回の施工から10年以内に塗り替える必要があると心得ておきましょう。

【元プロ業者の一言】
新築または前回の塗り替えの際に「光触媒系塗料」を使用していたり、工場出荷時に「無機コーティング」が施されているサイディングボードも、クリアー塗装ができません。新築時や前回の塗り替え時の施工方法を覚えておくのは難しいので、見積り書や契約書類などは10年先でも確認できるように保管しておきましょう。

サイディングの張り替え・塗り替えのまとめ

サイディング仕上げの外壁をリフォームしたいと検討している場合、まずはマイホームに施工されたサイディンボードやシーリング(コーキング)の種類や施工方法をチェックした上で、現状の劣化の具合などを把握することが重要。

見積りの際には、サイディングのチェックだけでなく、屋根の劣化も併せてチェックしておきましょう。

外壁と屋根の工事を一度に済ませることで足場代を節約できて、トータルコストを抑えることにつながります。

一口に「サイディングのリフォーム」と言っても、住宅の構造などによって最適な施工方法が異なるし、施工方法の違いによって費用も上下します。

サイディング仕上げの外壁をリフォームする際は、必ず複数の業者から見積りを取る相見積りを実践しましょう。

特にサイディングの塗り替え時は、サイディングと塗料の相性について十分な知識と実績がない業者もいるので、複数の業者に現状をチェックしてもらって最適な施工方法を探るのがベストです。

ぜひ「一括見積りサイト」でお手軽に複数業者の見積りを手にして、マイホームのサイディングを美しく再生させましょう。

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